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クラインの壺(岡嶋二人)

ネタバレありになってます。

クラインの壷 (講談社文庫)

岡嶋 二人 / 講談社

予想以上に惹きこまれた。

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200万円でゲームブックの原作を
謎の企業イプシロン・プロジェクトに売却した上杉彰彦。

その原作をもとにしたヴァーチャルリアリティ・システム
「クライン2」の製作にかかわることに。

美少女・梨紗と、
ゲーマーとして仮想現実の世界に入り込む。

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友達との本の交換会によって交換したこの作品。
読み終わってからほかの人のレビューを読んで知ったけど、
この作品、私が生まれたころに書かれた本なんだね。

時代設定が古いだけかと思ってたから、
これが書かれた当時を考えたら、
めちゃめちゃ先取りな小説じゃないかって思う。

さて、内容はというと、
最初は少しダラダラ読んでいたけど、
具体的に上杉がゲームの中に入り始めてからは
格段に面白くなってきて、
そこからは一気に読み切ってしまった。

SFではよくある現実と仮想の区別がつかなくなる話なんだけど、
よくあるくせに惹きこまれるこの力なんだ!!
読んでるこっちも走り読みしてしまうと
どっちがどうなのかわからなくなってしまう。
話の展開がすごくうまいなぁって思った。

だけど、正直最後はうーんって感じ。
ちょっともやっとして終わる。
けど、そうなるのもわかるなって納得する部分もある。
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by cinema-life | 2013-04-30 22:22 | 文庫

『舟を編む』

玄武書房という出版社の営業部に勤める馬締は
真面目すぎて職場で少々浮いている。

しかし言葉に対する卓越したセンスを
持ち合わせていることが評価され、
新しい辞書『大渡海』の編纂を進める
辞書編集部に異動になる。

今を生きる辞書を目指している『大渡海』は
見出し語が24万語という大規模なもの。
曲者ぞろいの辞書編集部の中で
馬締は仕事にのめり込んでいく。

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こういう静かな映画は邦画に向いている。
素敵な作品だった。

個人的にツボったのは、
辞書編集部の人々が黙々と机に向かって仕事してる姿。

あーゆう仕事の仕方って憧れる。
一人一人が黙々と仕事するんだけど
それは別々のものではなくて
ひとつの大きなものを作り上げる。
とてもいいなぁって思う。

ストーリーの軸は15年に渡る辞書の編纂なんだけど、
前半はこれに馬締くんと香具矢さんの恋模様が加わる。

これは甘ったるいラブストーリーになってないのがいい。
オダギリジョーの西岡がチャラいけど、
馬締くんと香具矢さんをつないでいく。
西岡ほんとにいい奴なんだよね。

後半は夫婦の絆の話に移っていく。
途中、邦画お得意の病気の人を亡くならせて
感動させる手法になるのかなと思うところがあったけど、
そうはならず、馬締くんの辞書つくりへの熱意を
静かに表現していたのがとても印象的。

今はネットスラングなど新しい言葉がどんどん出てきて
それを良く思わない人もいるけど、
これを観た後思ったのは、
どんな言葉でも言葉っておもしろいなってこと。
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by cinema-life | 2013-04-30 21:53 | 邦画

『バーレスク』

バーレスク [DVD]

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

ライブを楽しめ!!

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バーレスクのサントラをずっと聴いてたら
映画も見たくなったので久々の鑑賞。

ストーリーよりも
クリスティーナ・アギレラのパフォーマンスを重視。

しかし、シェールは惹きつける力が全然違うな。

サントラの中でも自分的に好きな曲はシェールの歌う
『Welcome to Burlesque』と
『You Haven't Seen The Last Of Me』だ。

サントラでは歌詞まではわからないけど、
映画では字幕が出るから
どんな気持ちを歌っているのかわかる。

すると…、『You Haven't …』では鳥肌もの。
シェールの気持ちがズンって伝わってくる。

ミュージカル映画、嫌いだとか言ってるくせに
わりと好きな作品が多いというね…。
何だこのツンデレは。ww

とにかく、この作品は絶対にストーリー中心に
観てはいけない。
PVを観る感じでみるべし。
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by cinema-life | 2013-04-30 21:02 | 洋画

さかのぼり日本史⑩“都”がつくる古代国家(仁藤淳史)

NHKさかのぼり日本史(10)奈良・飛鳥 “都”がつくる古代国家

仁藤敦史 / NHK出版

一番天皇家がドロドロしてた時代だと思う。

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戦後の日本からずっとさかのぼってきた
このさかのぼり日本史シリーズ。
ついに最終回!!

ターニングポイントは、
603年、小墾田宮へ遷宮
663年、白村江の戦い
672年、飛鳥浄御原宮へ遷宮
752年、大仏開眼供養

飛鳥時代、奈良時代は個人的な印象としては
一番天皇家がドロドロしてる時代。

平安時代も結構いろいろあったとは思うけど、
この飛鳥・奈良時代はドロドロ度がハンパない。

平気で家臣が天皇暗殺しちゃうし、
婚姻関係とか、天皇の後継者争いとか
系図を見てると、えっ??ってなることばかり。

そんな中で、天皇や豪族たちが
自らの権力をいかに固めていくかで
争いを繰り広げていくし、
その争いを優位にするために何を利用するか
といったところで、仏教が登場したり…。

なかなか盛りだくさん、お腹いっぱいになる時代である。

こうゆう視点で自分がこの時代を見ているせいか、
正直、この本の最大の目的である
ターニングポイントが若干ぼやけた感じになっている。

でも、まぁ蘇我氏と天皇家の関係性とか非常に
わかりやすく書かれているので、
個人的にはこの時代の流れは非常に
確認しやすかった。

このさかのぼり日本史シリーズ、
高校レベルの日本史の知識が残ってる人は
また歴史を学ぼうとするときには非常にいい本になると思う。
高校レベルの知識を忘れてる人は
一度教科書を読んでから読むことをお勧めする。
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by cinema-life | 2013-04-14 13:07 | kindle本

さかのぼり日本史⑨藤原氏はなぜ権力を持ち続けたのか(朧谷寿)

NHKさかのぼり日本史(9)平安 藤原氏はなぜ権力を持ち続けたのか

朧谷寿 / NHK出版

やはり素晴らしい藤原氏!!ww

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ついに来た!!平安時代!!
一番好きな時代。
そしてテーマは藤原氏。
当然ですね。平安時代は藤原氏なしでは語れない!!

ターニングポイントは
866年、応天門の変
901年、菅原道真の大宰府左遷
1018年、「望月の歌」の吟詠
1159年、保元の乱

このターニングポイントを見たとき、
あっ応天門の変なんだ。って思った。

事件としては大きいものだったけど、
ターニングポイントになる事件という認識は
そんなに持ってなかったので少し驚いた。

それにしても、この本の著者、朧谷さん。
久々に名前見たわ。
大学時代、卒論などなどでかなり参考文献にした。

比較的読みやすい文章だったから、
バカな私でも理解できたんだよね。

さて、内容のほうですが、
言ってはなんですが、いちおうこの時代専門だし、
朧谷さんの本を他にもいろいろ読んでるので、
ここでもまた、特に新しい収穫ってないんだよね。

ただ、好きっていう贔屓目を抜きにしても、
藤原氏ってすごいなって思うよ。
平安時代は巨大な権力を掌握し、
政治の中心に居座っていた。

それが、院政期・武士の台頭と時代を経るにつれて
その中心から少しずつ遠ざかっていく、
だけど、そこで完全に消えてしまうのではなく、
政治の分野ではなく、文化の面で生き残ろうとする。

そのおかげで、今歴史や文化を学ぶときに重要な
史料などがたくさん個人所有で残ってるわけだ。

やはり藤原氏は偉大だ。

藤原氏の政治手法は強引な部分があったりするけど、
勉強すればするほど嫌いになれなくなる。
もっとこの時代について知りたくなった。
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by cinema-life | 2013-04-14 12:53 | kindle本

さかのぼり日本史⑧“武士の世”の幕開け(本郷和人)

NHKさかのぼり日本史(8)室町・鎌倉 “武士の世”の幕開け

本郷和人 / NHK出版

だんだん目新しいものがなくなっていく。

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いよいよ、さかのぼり日本史も室町・鎌倉に入ってきた。
今回のターニングポイントは
1180年、武家政権の誕生
1253年、撫民政策の開始
1336年、室町幕府の成立
1392年、南北朝の合一

この本を一通り読んで正直そんなに目新しいものは
感じられなかったかな。

まぁ、この時代の武士ってちょっとややこしい。
そのくせ、ここでの武士の成り立ちをちゃんと
わからず戦国時代、江戸時代と進んで行っちゃうと、
時代の表面しかみることができないっていう
ちょっと鬼畜な時代なんだよね。

だから、けっこうこの時代に関する本とか論文を
読んでいたので、新しいことを知るっていうより
納得しながら読み進めていくっていう感じだった。

その中でも一つ「そうだったのか!!」って思ったのは、
第3章の北条時頼の万民統治への目覚めってところ。

鎌倉幕府は頼朝の直系将軍は3代(厳密には2代)で途絶えて、
そのあとは北条氏が他氏を排斥しながら権力を握っていくわけで、
その中で、御成敗式目が出される。

これを私は普通に御家人統制のための法令だとしか
考えていなかったのだけど、
これには意外に深い意味が隠されていた。

平安時代の後期から登場し始めた武士という存在は
最初はただの乱暴者。
教養もなければ力で抑えることしか考えてない。

そんな武士が統治者として君臨するために
法的に道筋をたてた。

武士が権力を持てるようになるのはこの時代より
もっと前の平清盛とかの時代なんだけど、
そこではなくて、統治者としての自覚をもつようになった
このあたりが本当の武士の世じゃないかとさえ思うようになった。

やはり、歴史としては影の薄い時代ではあるが、
奥は深いねこの時代は。
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by cinema-life | 2013-04-14 12:32 | kindle本