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映画生活

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グラスホッパー(伊坂幸太郎)

グラスホッパー (角川文庫)

伊坂 幸太郎 / 角川書店

意外に(??)ちゃんとしたハードボイルド。こんな言い方伊坂さんに失礼かな??w

スコア:



「復讐を横取りされた。嘘?」

元教師の鈴木は、
妻を殺した男が車にひかれる瞬間を目撃する。

どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。

鈴木は正体を探るため、
彼の後を追う。

一方、自殺専門の殺し屋・鯨、
ナイフ使いの若者・蝉も「押し屋」を追い始める。

それぞれの思惑のもとに…
「鈴木」「鯨」「蝉」、
三人の思いが交錯するとき、
物語はうねりをあげて動き出す。

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小説を読み始めるとき、
まず裏表紙のあらすじを読む。

簡単なあらすじだけど、
ざっくりとした登場人物紹介と
ストーリの進み方が読み取れる。

今回も、いつものように
あらすじを読む。

なるほど。
鈴木・鯨・蝉という3人が中心に話が動くんだな。
他の伊坂さんの作品にあるように、
おそらく、この3人がそれぞれ語り手となり、
徐々に関わり合ってくるのか、
最後にガチャンと合わさるのか、
どちらかのパターンだろうな。

そんな風にあらすじを読んで想像した。

さっそく本編を読み始める。

想像どおり。
まず鈴木。そして鯨、蝉。
順番に語り手となり、物語を進めていく。

読み進めると、
なんでだろう??すごく焦る。

序盤はよくわかんないんだ。
それぞれの思惑がさ。
出てくる人みんな何がしたいのかよくわかんない。

そして、なかなかこの3人が絡みそうにない。
いつになるのー!!
って思っているうちに、
物語はずんずん加速し始める。

「加速する」

この言葉がすごくぴったりくる。
ホントに加速します。
それは、政治家の梶が鯨と会うあたりから。

そして、3人の動向がクロスし始め…、
結末に向かっていくのだが…、
ふと冷静になって考えてみる。

この話はいったいどこに落ち着くのか??
どうやって、終わらせるのだろうか??

結末は…。

まぁこんな終わり方も映画じゃよくあることで…。w
嫌いじゃない。

結末がどうこうってのは置いておいて、
今回一番思ったのは、
今まで伊坂さんのミステリーって、
すごくポップでじゃっかん読者をあざ笑う感のある
ものだと感じてた。

でも、今回はハードボイルド。
人はいっぱい死ぬわ、
拷問はするわ。

でも、その中にも
ちゃんとポップなユーモアがあるんだね。
そうゆうのがおもしろい。

そして、今回も
伊坂ワールドを感じさせる登場人物や
言葉が出てくる。
あきさせないね~。

次回はどんな作品を読みましょうか!!
by cinema-life | 2011-02-16 20:18 | 文庫
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